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zotica

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 Dependencies

Runtime

~> 2
~> 1
>= 1.6.0, ~> 1
 Project Readme

Zotica

概要

Zotica とは、ZenML ライクな文法で数式を記述できるマークアップ言語です。 処理系を通すことで HTML 要素に変換され、専用の CSS + JavaScript を適用することで、Web ページ内に数式を表示することができます。 TeX と同程度の品質の数式を組めることと、出力される HTML が難読なものにならないようにすることを目指しています。

現在このライブラリは非推奨であり、これ以上更新されることはありません。 代わりに TypeScript 実装を利用してください。

ブラウザ上で数式を表示するエンジンとしては、すでに MathJaxKaTeX などがあります。 これらとの違いは主に以下の 3 点です。

  • 記号以外は本文フォントを継承して描画するので数式だけ本文から浮いてしまうことがない
  • 出力される HTML の構造が比較的簡潔
  • CSS を上書きするだけで要素間のスペーシングを比較的簡単にカスタマイズできる

以下は、Zotica による数式の出力例です (Google Chrome でのキャプチャ画像)。

もしくは、描画サンプルページをご覧ください。

Zotica の仕様は以下の通りです。 現在は試案段階で、突然変更になる可能性がありますので、利用する際は注意してください。

このリポジトリは、Ruby 実装の ZenML パーサーである ZenithalParser クラスを拡張した ZoticaParser クラスを提供します。 このクラスは通常の ZenML パーサーと同じように ZenML ドキュメントをパースしますが、引数の内容が Zotica で書かれたマクロを処理できるようになっています。

インストール

RubyGems からインストールしてください。

gem install zotica

使い方

とにかく試してみたい場合

とりあえず試しに Zotica で数式をレンダリングしてみたいという場合は、以下のチュートリアルを参考にしてください。 環境構築から数式を含む HTML の生成までを行えます。

コマンドラインを用いる場合

Zotica 処理系をコマンドラインから呼び出すための API が用意されています。 上記の「インストール」の項目に沿って Ruby と Zotica をインストールすれば、自動的に使えるようになります。

Ruby から呼び出す場合

Zotica 処理系は Ruby で書かれているため、Ruby から呼び出すことができます。 詳しい方法については、以下のドキュメントを参考にしてください。

今後のアップデート予定

以下の機能を実装予定です。

  • LaTeX 形式の数式記述に対応
  • スペーシングを調整する API の作成

注意点

数式フォントについて

Zotica で用いられる数式フォントは、STIX Two Math のバージョン 2.00 b137 を HTML での表示用に改変したものになっています。 改変を行ったフォントはここに置いてあるので、オリジナルと同じ SIL Open Font License のもと自由に使用していただいて構いません。 施した改変の内容は以下の通りです。

追加で登録されているグリフ (.notdefzeroinferior.per) に専用のコードポイントを与えるため、これらのグリフを U+F0000 ~ U+F04DB にコピーします。 以下で指定するコードポイントは、このコピーを行った後のものとします。

そのままでは一部の大型演算子が若干浮いて表示されてしまうため、U+F0187 ~ U+F018A, U+F0214 ~ U+F021D のグリフを下方向に 540 移動させます。

CSS による調整なしで根号を正しく表示するため、根号のグリフの位置を変更します。 U+F011D, U+F011E, U+F011F のグリフをそれぞれ下方向に 667, 1183, 1704 移動させます。

位置を修正したアクセント記号を別のコードポイントに保存するため、まず U+0300 ~ U+036F と U+20D0 ~ U+20FF のグリフをそれぞれ U+F0500 ~ U+F056F と U+F0570 ~ U+F059F にコピーします。 その上で、コピーした各グリフに対し、グリフの左端の X 座標を 0 にし、文字幅をグリフ幅に一致させます。 例えば U+F0500 に対しては、グリフ全体を右方向に 338 移動させ、文字幅を 162 に設定します。

構成要素の変更について

開発当初は、数式を記述するマークアップ言語と、数式を表示するための HTML + CSS + JavaScript セットとを分離して、後者のみを「Zotica」と呼んでいました。 しかし、開発の都合により両者がかなり密結合になってしまったため、両者を合わせて 1 つのプロダクトとして「Zotica」と呼ぶことにしました。

現在は、Zotica のマークアップを HTML に変換する際の処理と CSS + JavaScript のセットが噛み合っていないと、数式が綺麗に表示できません。 そのため、Zotica が出力するような HTML 要素を別のプロダクトから直接生成することは推奨しません。 例えば、別のマークアップ方式から Zotica を利用して数式を表示させたい場合など、別のプロダクトから Zotica を利用する場合は、HTML 要素ではなく Zotica のマークアップを生成してください。